ささささの日記

日本海海戦より二百三高地派

視覚実験ポスター 「視覚探偵 日暮旅人」メトロ新宿駅プロムナード

視覚実験ポスター 「視覚探偵 日暮旅人」メトロ新宿駅プロムナード

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近くで見るとわからないが、遠くから見ると絵になっていたり文字になっていたりと、「視覚効果」を体感することのできる広告展開。松坂桃李さんが出演する、「視覚探偵 日暮旅人」というドラマの広告です。

目の性質を利用した展開もなかなか面白いですね。

「1月26日は、コラーゲンの日。」ニッピ 110周年 企業広告 日経新聞(1月26日朝刊)

「1月26日は、コラーゲンの日。」ニッピ 110周年 企業広告 日経新聞(1月26日朝刊)

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「ニッピ」という、ゼラチンやコラーゲン、皮革などを主力事業とする会社の企業広告。「今年で110周年」というタイミングに加え、「1月26日はコラーゲンの日」というタイミングも重なり、日経新聞のカラー1面広告の展開につながったようです。

ちなみにこの「記念日」というのは最近プロモーションにおいてもよく使われる手法となりました。有名なのは「ポッキーの日」(11月11日)で、この日はポッキーもバカ売れします。

記念日というのはどうやって作るかと言うと、「日本記念日協会」というのがありまして、そこに登録するだけです。ただし1件あたり10万円(税別)もとられます。そのかわり、いかのことができるようになります。

日本記念日協会の記念日登録制度に登録されますと・・・
(1) 日本記念日協会のホームページに協会認定記念日として、名称、日付、由来、リンク先が掲載されます。由来文は日本記念日協会が独自に作成したものを掲載します。掲載されるのはその年の日付のところで、年末に翌年の日付に継続もしくは更新されます(2月29日は日付検索、キーワード検索で表示されます。)。
(2) 日本記念日協会発行の「月刊・記念日情報」に名称、日付、由来、リンク先、電話番号、担当者名などが掲載され、情報の速やかな発信と取材などを受ける際に活用されます。
(3) 登録された記念日をオフィシャルに使用する際、イベント・告知などにおいて「日本記念日協会登録済」と謳うことができます。
(4) 新聞・テレビ・雑誌・ラジオ・インターネットなどのマス・メディアからのアプローチにおいて、名称、日付、由来、リンク先、電話番号、担当者名などを告知し、実践的なPR活動を効果的にします。
(5) 対外的なアピールだけでなく、社内、団体内のモチベーションの向上、イベント企画のきっかけづくりなどにも役立ちます。

引用元:一般社団法人 日本記念日協会

とのこと。まあ、高いような気もしますが、使いようも無限にあるのでどう使うか次第という感じですかね。

 

「Preparation is everything.」富士ゼロックス 日経新聞広告(1月23日朝刊)

「Preparation is everything.」富士ゼロックス 日経新聞広告(1月23日朝刊)

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ラグビー日本代表のヘッドコーチ エディ・ジョーンズさんを起用した広告。「Preparation is everything.(準備が全てだ)」というキャッチコピーを据え、BtoB向けの企業広告を展開しています。

コピーの勉強をしているときに一度習ったことがあるのですが、キャッチコピーには特に理由のない限り"無駄に"英語を使わない方がいいと教わったことがあります。なぜなら、一度アイキャッチされて興味を持ってもらえるか否かが分かれ目の広告において、英語を使うことで見る人の理解スピードがグッと落ちるからです。

ただ今回の広告の場合は、起用者がオーストラリア出身の方であるということ、また使用メディアが日経新聞であるということが起因して、英語のコピーとなっているようですね。新聞広告は他のメディアに比べて特に文字を「読み込んでもらいやすい」メディアですし、さらに日経新聞ですから、英語でコピーを書いたとしても邦訳なんて書かなくたって意味の通じる購読者層がほとんどなのです。

逆に言えば、この同じ広告を駅にポスターとして貼ったとしてもほとんど見てもらえないと思われます。メディアによって、コピーの使い分けも考えなきゃいけないということですね。

 

「いいお部屋まで、直通です。」MAST 大江戸線新宿駅看板

「いいお部屋まで、直通です。」MAST 大江戸線新宿駅看板

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大江戸線新宿駅のホーム階にエスカレーターで降りる際に正面に見える、いわゆる「オデコ」看板。クリエイティブに一工夫があって、今回の「駅看板」というメディアを意識してか、電車のイラストと、「いいお部屋まで、直通です。」と電車を利用する人向けを意識したコピーが展開されています。

こういう「メディア起点」で考えられるのはいいですね。テレビCM等の焼き直しをとりあえず展開するのではなく、「駅看板」というメディアで、どういうクリエイティブを出せば印象に残してもらえるのか、というところから出来上がったアイデアなのだということがわかります。

ただもう少し深く詰めても良かったかもしれないですね。デザインも、コピーも、少し安直感があります。(まあ、それがシンプルで良いと言われればそれまでなんですが……。)

レンチキュラー印刷の広告 BS朝日@六本木一丁目駅

レンチキュラー印刷の広告 BS朝日@六本木一丁目駅

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2017年最初の紹介は、レンチキュラー印刷の広告です。レンチキュラー印刷についてですが、

レンチキュラー印刷(3D印刷)とは、平面の印刷物でありながら立体や動きの表現ができる特殊印刷のことです。
「立体的な人物と背景」「走っている自動車」など物語の世界観や商品の空気感までも印刷できるのです。

出典:レンチキュラー印刷について | レンチキュラー印刷は”REAL 3D”

のこと。広告においても、視認性を高めるために特に駅や屋外広告などでたまに使われる手法です。

今回の広告は、六本木一丁目のホームドア上部に取付されていました。ホームを歩くときにチラリと見ると、見る角度によって広告の男性が小籔千豊さんになったり、宮沢氷魚さんになったりします。視認性を高めるのに一役買っていました。

ただ印刷が特殊印刷になるため、コスト高になるところがやはり難点ですね。この展開の場合は、レンチキュラー印刷になっているのは3枚に1枚くらいの割合でした。コストを抑えたいときはそうやって、一部だけにこういう特殊印刷を施したものを展開するのもアリかもしれないですね。

「すっきりは、畑から生まれる。」龍角散 ドアステッカー広告

「すっきりは、畑から生まれる。」龍角散 ドアステッカー広告

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龍角散 のどすっきり飴」の電車内ドアステッカー広告。風邪が流行りやすい冬のこの時期に合わせた展開ですね。

興味深いのはコピーです。龍角散が持つ機能である「のどの炎症を抑える」や「セキやタンをおさえる」といった機能にはフォーカスせず、「すっきりは、畑から生まれる。」と、龍角散の生産は、国内の畑で作られるハーブからしっかり作られているんだということを訴求しています。龍角散の名前や機能に対する認知はもう十分だという全体に立ち、その上でさらにあと一押しの行動喚起ができる情報を与えている感じでしょうか。

 

「かぜじゃない?コンビニ寄って…」パブロン 滋養内服液 ドア横ステッカー広告

 「かぜじゃない?コンビニ寄って、パブロンで栄養とってね。」パブロン 滋養内服液 ドア横ステッカー広告

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風邪薬「パブロン」の、風邪の時でも飲める滋養内服液の広告。電車のドア横にステッカータイプで掲出する「ドア横ステッカー」で展開されています。スマホに目を落としがちな最近の生活者の目線にも自然に入りやすい媒体です。

この広告の訴求のポイントは「コンビニ寄って…」のところにあると思われます。駅の近くには大体コンビニがあり、そしてこの広告は電車内での掲出ですので、「かぜかな…?」と思ったら本当に帰りがけに思いつきで買って帰れます。生活者の心理としてはドラッグストアなどに行かないとこういうものは買えないと思いがちだと思いますので、その心理に新しい視点を加えるという意味ではこの広告は掲出されている価値があります。

ただ、コピーなんですが、ちょっと言いたいことをそのまま言い過ぎな気がしますね。広告主が言いたい言葉を、そのままミムラさんに話者を変えただけのような感じで……。ちょっと言葉も長い気がしますし。訴求のポイントは良いと思いますが、その伝え方が微妙かなと個人的には思った広告です。まあ医療関連は規制などもありデリケートなところだというのもあるのですが。