「フィレオフィッシュは雨の日に売れる。なぜだ?」マクドナルド バナー広告
「フィレオフィッシュは雨の日に売れる。なぜだ?」マクドナルド バナー広告
マクドナルドの平日限定バリューランチの広告。ターゲットがビジネスマンだからか出演者もビジネスマン風で、「フィレオフィッシュは雨の日に売れる。なぜだ?」と少しイキった問いかけをしてきます。このキャッチコピーが、「できるアイツはバリューランチ」というタグラインにつながり、バリューランチの価格訴求に落ちていきます。そしてこの広告はバナー広告なので、私がちょうど若手サラリーマンの年代であることから現れた広告かもしれず、もしかしたら若い女性向けには若い女性向けの、年配層には年配層向けのまた別のクリエイティブのバナー広告が出ているのかもしれませんね。
ちなみにこのキャッチコピーの「フィレオフィッシュは雨の日に売れる。なぜだ?」の理由についてですが、調べてみるとこちらの推論が一番支持されているようです。
要は
普段マクドナルドを利用しない人が雨宿りで入店し、ついでにハンバーガーを買う時に肉系は重たいから魚にするのでは
とのこと。一理ある推論ですね。
このことに関して、マクドナルド自体は本当のところはどうなのか、うんともすんとも言っていないようなのですが、非公式なところで話題になっていたものが、いつの間にかこうやって「公式」な広告になるというのはなかなか面白いですね。
(で、実際はどうなんでしょうか……?)
「トナカイ、イカナイ。→クルマにすれば?」駅ポスター コヤマドライビングスクール
「トナカイ、イカナイ。→クルマにすれば?」駅ポスター コヤマドライビングスクール
これまでにも何度か取り上げた、コヤマドライビングスクールの冬の新・駅貼りポスター。情報は「トナカイ、イカナイ。」というキャッチコピーと、企業ロゴの上の「クルマにすれば?」というタグラインのみです。あとはサンタがトナカイを追いかけるビジュアルのみで、これまで同様に本当にシンプルな構成です。
「自動車学校」としての自社のサービス内容の訴求などは一切なく、裏を返せばこのことは、「自動車学校」の中でのシェア獲得や差別化はほとんど意識していないということになります。そうではなく、「免許ってホントに必要か?」というレベル感で考えている若い世代に免許取得をやはり検討してもらうという、そのぐらいのレベル感の問題意識に対する施策として、このポスターは作られているのだと思われます。
パパル手話歌クイズ まど上ポスター コヤマドライビングスクール - 気になる気になる広告日記
コヤマドライビングスクール 月見ポスター B0×2連貼り - 気になる気になる広告日記
コヤマドライビングスクールのポスター - 気になる気になる広告日記
「中卒」「中辛」私立恵比寿中学 ギガファイル便広告
「中卒」「中辛」私立恵比寿中学 ギガファイル便広告
ギガファイル便(http://gigafile.nu:)で、オンラインに保存されたデータをダウンロードする際に、開くと出てくる広告。
最近は何故かアーティストやアイドル系の広告が多いようで、今回紹介した私立恵比寿中学というアイドル以外にも、男性アイドルグループや声優などいろいろ頻繁に出てきます。
まあ広告面が大きいので魅力を訴求しやすいということと、また「ギガファイル便」なんていうサービス自体使いこなせる世代が限られているということで、ターゲティングがしっかりしやすいというところあたりが、実施されている要因なんでしょうかね。
「ストレスなんて、クソ喰らえ。」インジール まど上広告
「ストレスなんて、クソ喰らえ。」インジール まど上広告
インジールというWEB販売のシャンプー(?)の広告。
「ストレスなんて、クソ喰らえ。遺伝なんて、関係ねぇ。俺は、抗う。勝負は、まだ終わっちゃいない。」
というコピーに、シャンプーする男の頭の背景……。
男の切実な感じが伝わってきます。面白いのは、この背景ナシでこのコピーだけだと、なんのこっちゃわからないことです。男の抜け毛の話だとは一言も言ってないですけど、このコピーにこの背景が合わさることで分かるわけです。面白い構造ですね。
まあ、にしてもなんかちょっとイヤラシイ訴求の仕方だなとも思いますけど。
「文教受験応援割」文教大学 まど上広告
「文教受験応援割」文教大学 まど上広告
文教大学の受験訴求広告なのですが、メインの訴求ポイントが「割引」という思い切った広告。
「受験応援割引」の内容は、以下の2つのようです。
①併願ダブル定額…
同じ日に実施する入試で併願する場合、1〜2志願までと、3〜5志願までの2段階にわけて、受験料が定額になる。
②複数回受験割引…
異なる日程で複数回受験する場合、2回目以降の受験料が「併願ダブル定額」からさらに1万円割引になる。
いや…てか「併願ダブル定額」って。携帯電話会社やないねんから。「受験応援割引」って。受験料稼ぎたいだけやん。「応援」してないのバレバレやん……。
大学受験って大体、「安いから受けるべ。」みたいに割引が決め手になるようなもんなんでしょうか?もう少子化で、それぐらいなりふり構ってられないということなんでしょうか?
そりゃ大学にも経営があると思いますけど、「併願ダブル定額」は教育機関として露骨すぎやしないですかね?しかもそれを、電車の広告のメインの訴求ポイントにするとは。
んー、少子化って怖い。
「冬が胸にきた。」JR SKI SKI 2016-2017 桜井日奈子
「冬が胸にきた。」JR SKI SKI 2016-2017 桜井日奈子
いつの間にかJR東日本の名物企画となっているスキーの誘客プロモーション。毎年起用される絶妙な人選の女優が話題となり、各種メディアでも毎年大きく取り上げられてきています。
2012年…本田翼
2013年…川口春奈
2014年…広瀬すず
JR SKI SKIは元々90年代のプロモーション(このときは、お若い時の深津絵里さんや江角マキコさんなんかも出ているんです)なんですが、一度やらなくなっているんですね。で、2012年に復活したんですが、特に復活初年度の本田翼さんの起用が「爆発」したことでこのプロモーションは続くことになったようですね。
(2012-2013 JR SKI SKI)
今回の桜井日奈子さんの起用も、なんか絶妙なところを突いてきてますよね。ブレークしてるか、してないか、いやしてはいるんだけれども、「国民的認知」には至ってないぐらいのところを拾ってきます。本田翼さんも川口春奈さんも広瀬すずさんも、起用された時はそれぐらいの感じだったと思うのです。ブレークは確かにしていましたが、それを「国民的」にきたきっかけはやはりこのプロモーションだったのかもしれないと思う次第です。
ちなみにこのプロモーションは起用される女優さんの通り、大学生などの若年層をターゲットとしているそうですが、実は若年層はいくらスキーに誘客しても大半が格安バスで行ってしまうので、JR的には大したメリットはないそうです。ならなぜこういうプロモーションをやるかと言うと、社会人がスキーを始めた「きっかけ」も大半が大学生だからだそうです。で、社会人は金があるので電車でスキーに行ってくれる人も結構いるんだそうです。
つまり、社会人に電車でスキーにいってもらうためには、まずスキーに行きたい社会人を増やさねばならず、そのためには大学生の時のスキー体験が必須で、そのために大学生向けにプロモーションをしているんだそうです。この企画を担当している人の講義を受けたことがあって、一度そんな話を聴いたことがありました。かなり中長期的な視野でやられてるのだな、と感心した記憶があります。